ベンチポイント

読み方 べんちぽいんと

ベンチポイント(Bench Pointsとは、試合の先発メンバー(スターター5人)ではなく、ベンチから途中出場した控え選手たちが挙げた得点の合計を指します。チームの「控えの層の厚さ(デプス)」を測る代表的な指標で、ロスター全体の総合力を評価するときに欠かせない数字です。

なぜベンチポイントが重要なのか

NBAのレギュラーシーズンは82試合、プレーオフを含めると優勝チームは100試合を超えるケースもあります。この長丁場を戦い抜くにはスターター5人だけでは体力的に限界があり、控え選手が試合の流れを維持できるかどうかが大きなカギになります。

プレーオフになると対戦相手はスカウティング(分析)をさらに深め、スターターへの対策を徹底してきます。そうしたときに「スターターが休んでいる時間帯でも失速しない」ベンチ陣を持つチームは、シリーズを通じて安定したペースを保てます。逆にベンチポイントが極端に少ないチームは主力が退いた瞬間に一気にリードを吐き出す、いわゆる「スコアリングの穴」が生まれやすくなります。

ベンチポイントはどこで確認できる?

NBA公式サイト(NBA.com)の試合スタッツ画面やボックススコアには「Bench」という項目があり、試合ごとのチーム別ベンチポイントが確認できます。「今日のサンダーはベンチポイント52対21で相手を圧倒した」のように、試合の優劣を語る文脈でよく引用されます。

シーズン全体の集計では「チーム別ベンチポイントランキング」も公開されており、どのチームの控え陣が最も得点貢献しているかを比較する指標として使われます。

強力なベンチを持つチームの特徴

歴史的に最も強力なベンチとして語り継がれるのが、2000年代後半から2010年代にかけてのサンアントニオ・スパーズです。グレッグ・ポポヴィッチHCは先発と控えの役割を明確にしつつ、システムの中で全員が高い効率を発揮できる「カルチャー」を作り上げました。2014年のNBAファイナルでマイアミ・ヒートを4勝1敗で下した際も、ベンチ陣が安定した得点を供給し続けたことが勝因のひとつとして挙げられています。

また2022-23シーズンのマイアミ・ヒートはシードで8位ながらファイナルまで勝ち上がりましたが、ジミー・バトラー以外の選手が「ヒーローシューター」として次々に名乗りを上げる形でベンチポイントを量産し、大番狂わせを連発しました。これは現代NBAにおけるベンチデプスの重要性を示す好例です。

ベンチポイントとシックスマン

「シックスマンオブザイヤー(6thマンオブザイヤー)」の受賞者を抱えるチームは、その選手がベンチポイントの大きな柱になります。スターター並みの得点能力を持つシックスマンが試合に活力をもたらす役割を担い、チームのベンチポイントをけん引します。過去の受賞者にはルー・ウィリアムス、ジャマール・クロフォード、モンタ・エリスなど、ベンチから30点近くを叩き出せる選手が並んでいます。

「ベンチモブ」という言葉もあります。これはベンチ全体が一体となって盛り上がり、強烈なエネルギーをコートに注ぎ込む状況を指す表現で、2010年代のオクラホマシティ・サンダーのベンチが熱狂的なムードを作り上げたことから広まりました。ベンチポイントはその数字的な結果であり、チームの「雰囲気」と密接に結びついています。

関連用語

  • シックスマン(6thマン):ベンチから最初に出場し、スターター並みの役割を担うキープレーヤー
  • デプス(Depth):チームの控え選手の層の厚さ。スターターが欠けても戦える戦力の豊富さ
  • セカンドユニット:先発に次ぐ控え選手たちで構成されるベンチメンバーの集まり
  • ロールプレーヤー:得点以外にも守備・スクリーンリバウンドなど特定の役割でチームに貢献する選手
  • ロスター:チームに登録された選手名簿。NBAは最大15名(アクティブは13名)