リムプロテクター

読み方 りむぷろてくたー

リムプロテクター(Rim Protectorとは、ゴール下(リム周辺)の守備に優れ、相手のドライブやインサイドでの得点を防ぐ役割を担う選手のことです。多くはセンターパワーフォワードの大型選手で、ブロックショットの能力に加えて、「そこにいるだけで相手にシュートをためらわせる」存在感が最大の武器になります。

数字に表れない「抑止力」

リムプロテクターの価値はブロック数だけでは測れません。優れたリムプロテクターがゴール下に構えているだけで、相手はドライブを途中であきらめたり、難しい体勢のシュートを選ばされたりします。この「抑止力」によってチーム全体の失点が減り、味方の外角ディフェンスも思い切って仕掛けられるようになります。ディフェンスの土台を一人で支える、現代NBAでも需要が絶えない役割です。

評価に使われる指標

基本となるのは1試合平均ブロック数(BPG)ですが、より実態に近いのはリム周辺での被シュート成功率(相手がその選手の前でどれだけシュートを落としたか)です。NBA公式スタッツではディフェンダー別の被FG%が公開されており、リムプロテクターの働きを客観的に確認できます。

代表的なリムプロテクター

現役ではルディ・ゴベール(Rudy Gobert)が代表格で、最優秀守備選手賞(DPOY)を4度受賞しています。ビクター・ウェンバンヤマ(Victor Wembanyama)はルーキーの2023-24シーズンにいきなりブロック王を獲得し、新世代のリムプロテクター像を打ち立てました。歴代ではアキーム・オラジュワンやディケンベ・ムトンボが伝説的な存在として知られます。

戦術の中でのリムプロテクター

現代NBAの守備戦術は、リムプロテクターの存在を前提に設計されます。代表的なのが、ピック&ロールに対してビッグマンがゴール下に下がって構える「ドロップカバレッジ」で、リムプロテクターの抑止力があるからこそ成立する守り方です。一方、3ポイントが主役の時代には「外に釣り出されると弱い」という宿命的な課題もあり、機動力まで備えたリムプロテクターは球界で最も希少な人材のひとつになっています。

ブロック以外の武器「バーティカリティ」

優れたリムプロテクターは、跳ばずに守る技術も持っています。代表的なのが「バーティカリティ」と呼ばれる守り方で、両腕を真上に伸ばしたまま垂直に跳べば、空中で接触が起きてもファウルにならないというルール上の原則を利用したものです。ファウルをもらいにくる相手に対して腕を下ろさず壁になる、ブロックを狙わずシュートの角度だけを消す、といった「跳ばない守備」の巧拙が、ファウルトラブルを避けながらゴール下を守り続けられるかどうかを分けます。あわせてボックスアウトからのディフェンスリバウンドまで完結させて、はじめて一流のリムプロテクターと呼ばれます。

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