トゥーウェイコントラクト

読み方 とぅーうぇいこんとらくと

トゥーウェイコントラクト(Two-Way Contractとは、選手がNBAチームとGリーグ(開発リーグ)チームの両方に所属できる特別契約です。通常のNBAロスター(最大15名)とは別枠で、各チームに最大2名まで保有できます。2017-18シーズンに新設された比較的新しい制度で、NBA選手を目指す若手にとって重要なステップアップの道となっています。

トゥーウェイコントラクトの仕組み

トゥーウェイ選手は基本的にGリーグで日常的に試合に出場しながら、NBAチームが「今必要だ」と判断した場合にNBAの試合に招集されます。シーズン中にNBAチームで出場できる日数には上限があります(おおむね45日前後)。この日数を超えるとフルのNBA契約ロスタースポット)への切り替えが必要です。給与はNBAのミニマム契約より低い専用の給与体系ですが、NBAチームで出場している日はNBAの日当計算が適用されます。

なぜこの制度が作られたのか

2017年のCBA(労使協約)改定で導入されました。目的は「NBAとGリーグの壁を低くして、若手選手がより実戦的な環境で成長できる仕組みを作ること」です。NBAロスターに入れないが完全にGリーグ専属にもしたくない有望選手に「両方で経験を積みながらNBAを目指す」道を提供します。チーム側も「15人枠を使わずにNBAレベルの選手を試す」機会を得られます。

トゥーウェイから這い上がった選手たち

多くの選手がトゥーウェイコントラクトを経てNBAのスターになっています。

  • フレッド・バンブリート(元ラプターズ):トゥーウェイ契約から這い上がり、後にトロント・ラプターズのスターターとして2019年NBAチャンピオンシップに貢献。「トゥーウェイ出身の優勝メンバー」として語り継がれる
  • ダンカン・ロビンソン(ヒート):トゥーウェイから3Pシューターとして頭角を現し、NBAのスペシャリストとして定着
  • その他多数:毎シーズン数名がトゥーウェイからフルNBA契約(コンバート)に昇格しており、NBA入りへの現実的な道筋になっています

選手・チーム双方のメリット

選手側のメリット:ドラフト外選手や若い育成中の選手がNBAのチームに帯同し、プロのトレーニング環境・コーチング・設備を利用しながら実戦経験を積めます。フルNBA契約へのステップアップを目指す最も現実的な道筋です。

チーム側のメリット:15人ロスターを圧迫せずに「育てたい有望選手」をチームに囲い込めます。怪我などで緊急にロスター補強が必要な場合に、チーム事情をよく知るトゥーウェイ選手をすぐに呼べる利点もあります。

関連用語

  • Gリーグ:NBAの公式開発・育成リーグ。トゥーウェイ選手の主な活動の場
  • ロスター(15マンロスター:NBAの正式登録枠。トゥーウェイ選手はここに含まれない別枠
  • コンバート(Conversion):トゥーウェイからフルNBA契約への切り替え。選手にとっての大きな目標
  • ミニマム契約:NBAが定める最低年俸での契約。トゥーウェイより高額
  • カットデイ:シーズン開幕前のロスター確定日。ここで外れた選手がトゥーウェイに転向するケースも多い
  • アクティブロスター:試合当日に出場可能な13名。トゥーウェイ選手はこの枠に含まれない別カウント

トゥーウェイコントラクトの課題と限界

トゥーウェイコントラクトにはデメリットもあります。NBAで出場できる日数に上限があるため、シーズン終盤のプレーオフ争いに絡む重要な場面でも「日数上限に達したため出場できない」という状況が生まれることがあります。また給与が通常のNBA選手より低く設定されているため、有望な選手にとっては「早くフルNBA契約に昇格したい」というモチベーションになりますが、チームにとっては「良い選手が別チームにフルNBA契約で移ってしまう」リスクも伴います。