NBAのカンファレンスとは、リーグ全30チームを東西2つに分けたグループ分けのことです。東側がイースタン・カンファレンス、西側がウエスタン・カンファレンスで、それぞれ15チームが所属します。レギュラーシーズンの対戦数も、プレーオフの組み合わせも、NBAファイナルの対戦カードも、すべてこのカンファレンスを軸に決まります。
「イースタン制覇」「西の激戦区」といった言葉がニュースに頻出するのは、このためです。この記事では、カンファレンスの構成、東西それぞれの所属チーム、82試合の対戦方式、プレーオフとの関係まで、順番に解説します。
カンファレンスとは?30秒でわかる要点
まずおさえておきたいのは次の5点です。
- NBAはイースタン(東)とウエスタン(西)の2カンファレンス制。各15チーム、合計30チーム
- 各カンファレンスの中はさらに3つのディビジョン(各5チーム)に分かれる
- レギュラーシーズン82試合は同カンファレンスとの対戦が中心(52試合)。別カンファレンスとは各2試合のみ
- プレーオフはカンファレンスごとに上位8チームが進出し、東西それぞれで王者を決める
- 東西の王者が対戦するのがNBAファイナル
つまりNBAのシーズンは、「まず東西それぞれの中で戦い、最後に東西の頂点同士がぶつかる」という構造になっています。
なぜ東西に分かれているのか
最大の理由はアメリカ大陸の広さです。NBAのチームは米国とカナダの各都市に散らばっており、東海岸から西海岸までは飛行機で5〜6時間かかります。全30チームが均等に総当たりする方式にすると、移動距離と時差の負担が膨大になってしまう。そこで地理的に近いチーム同士をまとめ、対戦の中心を「近場」に置いています。
現在の2カンファレンス制が始まったのは1970年です。それまでのNBAは「イースタン・ディビジョン」「ウエスタン・ディビジョン」という2地区制で、チーム数の拡大に合わせて、ディビジョンの上位区分としてカンファレンスが新設されました(出典: Wikipedia “Eastern Conference (NBA)” / “Western Conference (NBA)”)。
その後もチーム数の増加に合わせて編成は見直され、現在の3ディビジョン×5チームという形は2004-05シーズンからです。この年にシャーロット・ボブキャッツ(現ホーネッツ)が30番目のチームとして加入し、ニューオーリンズの所属が東のセントラル・ディビジョンから西の新設サウスウエスト・ディビジョンへ移されました(出典: Wikipedia “Eastern Conference (NBA)”)。
イースタン・カンファレンスの構成
イースタン・カンファレンスは、米国東部の14チームとカナダの1チーム(トロント・ラプターズ)で構成されます。ディビジョンはアトランティック、セントラル、サウスイーストの3つです(出典: Wikipedia “Eastern Conference (NBA)”)。
| ディビジョン | 所属チーム |
|---|---|
| アトランティック | セルティックス、ネッツ、ニックス、76ers、ラプターズ |
| セントラル | ブルズ、キャバリアーズ、ピストンズ、ペイサーズ、バックス |
| サウスイースト | ホークス、ホーネッツ、ヒート、マジック、ウィザーズ |
ボストン・セルティックスとニューヨーク・ニックスを擁するアトランティック、シカゴ・ブルズやミルウォーキー・バックスのセントラル、マイアミ・ヒートのサウスイーストと、歴史のある名門が各ディビジョンに散らばっています。直近の2025-26シーズンは、ニックスが5回目のイースタン制覇を果たしました(出典: Wikipedia “Eastern Conference (NBA)”)。
ウエスタン・カンファレンスの構成
ウエスタン・カンファレンスは米国西部・南部の15チームで構成され、ディビジョンはノースウエスト、パシフィック、サウスウエストの3つです(出典: Wikipedia “Western Conference (NBA)”)。
| ディビジョン | 所属チーム |
|---|---|
| ノースウエスト | ナゲッツ、ティンバーウルブズ、サンダー、トレイルブレイザーズ、ジャズ |
| パシフィック | ウォリアーズ、クリッパーズ、レイカーズ、サンズ、キングス |
| サウスウエスト | マーベリックス、ロケッツ、グリズリーズ、ペリカンズ、スパーズ |
ロサンゼルス・レイカーズとゴールデンステート・ウォリアーズが同居するパシフィック、オクラホマシティ・サンダーのノースウエスト、テキサス州の3チーム(マーベリックス、ロケッツ、スパーズ)が入るサウスウエストという顔ぶれです。2025-26シーズンは、サンアントニオ・スパーズが7回目のウエスタン制覇を飾っています(出典: Wikipedia “Western Conference (NBA)”)。
レギュラーシーズンの対戦方式:82試合の内訳
カンファレンスとディビジョンの区分は、レギュラーシーズンの対戦数に直結します。各チームが戦う82試合(ホーム41・アウェイ41)の内訳は次のとおりです(出典: Wikipedia “National Basketball Association”)。
| 対戦相手 | 試合数の内訳 | 合計 |
|---|---|---|
| 同ディビジョンの4チーム | 各4試合 | 16試合 |
| 同カンファレンス・別ディビジョンのうち6チーム | 各4試合 | 24試合 |
| 同カンファレンス・別ディビジョンの残り4チーム | 各3試合 | 12試合 |
| 別カンファレンスの15チーム | 各2試合 | 30試合 |
同じカンファレンスとの対戦が52試合と、全体の6割以上を占めます。別カンファレンスの相手とはホームとアウェイで1試合ずつしか当たりません。たとえば東のニックスと西のレイカーズの対戦が年2回しか見られないのは、この仕組みによるものです。
なお、同カンファレンスの別ディビジョン10チームのうち「どの6チームと4回戦うか」は、シーズンごとにローテーションで入れ替わります。5シーズンを通すと、どの相手とも同じ回数だけ対戦するように設計されています(出典: Wikipedia “National Basketball Association”)。
この非対称な日程のため、同じシーズンでもチームによって対戦相手の強さに差が出ます。順位争いの終盤に「残り日程の有利・不利」が話題になるのは、これが理由です。
プレーオフとの関係:東西それぞれで王者を決める
カンファレンスが最も重要になるのがプレーオフです。
進出枠はカンファレンスごとに8チーム
プレーオフには、各カンファレンスの上位8チーム(第1〜第8シード)が進出します。トーナメントもカンファレンス内で完結し、1位対8位、4位対5位、2位対7位、3位対6位の組み合わせで1回戦を行います。全ラウンド7戦4勝制で、途中でシードの入れ替え(再シード)は行われません(出典: Wikipedia “National Basketball Association”)。
東西それぞれの勝ち残り1チームがカンファレンス王者となり、NBAファイナルで激突する。レギュラーシーズンでほとんど対戦しなかった東西の王者が最後にぶつかるからこそ、ファイナルには「未知のカード」としての面白さがあります。
7〜10位にはプレイン・トーナメント
2020-21シーズンからは、各カンファレンスの7〜10位によるプレイン・トーナメントが導入され、2022年7月に恒久化されました(出典: Wikipedia “NBA play-in tournament”)。仕組みは次のとおりです。
- 7位 vs 8位:勝者が第7シードでプレーオフ進出
- 9位 vs 10位:敗者はその時点で敗退
- 7位/8位の敗者 vs 9位/10位の勝者:勝者が第8シードを獲得
この方式の導入以来、7位のチームは毎回プレーオフに進出しています。一方、10位から勝ち上がってプレーオフにたどり着いたのは2024-25シーズンのマイアミ・ヒートの1例だけです(出典: Wikipedia “NBA play-in tournament”)。シーズン終盤の中位争いまで見どころにする狙いどおり、6位以内の確保(プレイン回避)が各チームの現実的な目標ラインになっています。
東西で強さに差はあるのか
「西高東低」という言葉を目にしたことがあるかもしれません。ウエスタンの方が強豪がひしめいていて勝ち上がりが厳しい、という見方です。実際、同じ勝率でも西では中位、東ならホームコート付きの上位、といった状況はしばしば起こります。
ただし、勢力図はシーズンごとに入れ替わるものです。直近の2025-26シーズンの東西王者はニックス(東)とスパーズ(西)でした。どちらのカンファレンスが強いかは時代によって揺れ動くテーマであり、固定的な序列として断定できるものではありません。順位表を見るときは「東西それぞれの中での位置」で読むのが基本です。
よくある質問(FAQ)
Q1. カンファレンスとディビジョンは何が違うのですか?
カンファレンスは30チームを東西2つに分けた大きな区分(各15チーム)、ディビジョンはその中をさらに3つに分けた小さな区分(各5チーム)です。プレーオフの進出枠や組み合わせはカンファレンス単位で決まり、ディビジョンは主に対戦数の割り振り(同ディビジョンとは各4試合)に影響します。
Q2. カンファレンスをまたぐ移籍やトレードはできますか?
できます。カンファレンスはあくまで日程と順位づけのための区分で、選手の移籍やトレードには制限がありません。東のチームから西のチームへの移籍は毎年のように起きています。
Q3. 所属カンファレンスが変わることはありますか?
過去にはあります。現在の編成になった2004-05シーズンには、ニューオーリンズが東のセントラルから西の新設サウスウエストへ移りました。チーム数の増加や本拠地移転など、リーグ構造が変わるタイミングで見直されるものと考えられます(2004-05以降、30チーム体制での変更はありません)。
Q4. NBAファイナルで同じカンファレンス同士が対戦することはありますか?
ありません。プレーオフはカンファレンス内で完結するトーナメントなので、ファイナルは必ず「イースタン王者 vs ウエスタン王者」の組み合わせになります。
まとめ:カンファレンスはNBAの背骨
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- NBAのカンファレンスとは、全30チームを東西2つに分けた区分。各15チームが3ディビジョンに分かれて所属する
- 東西分割の主目的は移動負担と日程の合理化。現在の編成は2004-05シーズンから
- 82試合のうち52試合は同カンファレンスとの対戦。別カンファレンスとは各2試合のみ
- プレーオフはカンファレンスごとに上位8チーム+7〜10位のプレイン・トーナメント
- 東西の王者が対戦するNBAファイナルで、シーズンの真の王者が決まる
順位表を眺めるとき、「勝率のわりに順位が低いのは西だからか」と読めるようになれば、カンファレンスの仕組みはもう身についています。試合結果をチェックするときは、東西それぞれの順位争いという視点も持ってみてください。
参考
- Eastern Conference (NBA)(Wikipedia英語版)
- Western Conference (NBA)(Wikipedia英語版)
- National Basketball Association(Wikipedia英語版)
- NBA play-in tournament(Wikipedia英語版)
- NBA on Prime — 月600円〜(主要試合・最安)
- NBA docomo — 週10〜15試合・日本語実況
- League Pass — 全試合(月3,190円〜)

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