USG%
USG%(Usage Rate / 使用率)とは、選手がコートにいる間に、チームのポゼッション(攻撃機会)のうちどれだけの割合をその選手が使ったかを示す指標です。シュート試投・フリースロー・ターンオーバーという形でボールを「消費」した割合を計算したもので、その選手がオフェンスの中心にいるかどうかを客観的に示します。
USG%の計算式
正式な計算式は以下の通りです。
USG% = (FGA + 0.44 × FTA + TO)÷ チームの(FGA + 0.44 × FTA + TO)× 100
「0.44」という係数はフリースロー1本がポゼッション全体に占める割合を補正するための定数です。チーム全体の同じ数値と自分の数値を比率で見ることで、「この選手はチームの攻撃機会の何割を担っているか」がわかります。
USG%の目安と解釈
NBA選手のUSG%は一般的に以下のような水準で解釈されます。
- 30%以上:チームの絶対的なエース。ボールが最も集まるメインオプション
- 20〜29%:スターターや主要ローテーション選手の標準的な範囲
- 15〜19%:役割が明確なロールプレーヤー・ベンチ主力
- 15%未満:限定的な役割専門の選手(3アンドD、スクリーナーなど)
歴史的に高いUSG%を記録した選手として、ラッセル・ウェストブルックが2016-17シーズンに記録した約41.7%(当時NBAレコード水準)が挙げられます。ほぼ2試合に1回の攻撃を自分で完結させていた計算になります。
USG%が高い選手と低い選手の役割の違い
USG%が高い選手(30%超)はチームの攻撃を牽引するエースです。ルカ・ドンチッチ、ヤニス・アデトクンボ、ケビン・デュラントといった選手が毎シーズンUSG%の上位に並びます。これらの選手は「ボールを持てば得点やアシストを生み出せる」信頼が高く、チームが「エースに任せる」判断を繰り返します。
一方、USG%が15%前後の選手はオフボールの動きやキャッチ&シュートに特化した役割を持ちます。ボールを持つ機会は少なくても、コートを広げる(スペーシング)ことでエースの活躍を助ける重要な存在です。3アンドD選手や専門的なスクリーナーはこのカテゴリに当てはまります。
USG%と効率の関係
USG%が高いほど使用率が増えますが、それが必ずしも効率(TS%やeFG%)と比例するわけではありません。ボールを持てばシュートに難しいシチュエーションも増えるため、「高USG%を保ちながら高効率を維持できる選手」は本当のエースとして評価されます。逆にUSG%は低いが出ている時間帯のポイントパー・ポゼッション効率が非常に高い「省エネエース」タイプも存在します。USG%は「チームのボールをどれだけ消費しているか」を示す数字であり、単独では良し悪しを判断できない指標です。シュート効率(TS%)と組み合わせて初めて選手の実力が見えてきます。